↓四十肩のお客様への背骨のアジャストの様子です（無音）。0：10～の検査と1：10～の検査で可動域が変化しました。

ストレートネックをなおすためには

ストレートネックが改善すると身体になにが起こると思いますか？

首の骨は本来前方にゆるくカーブを描いていますが、このカーブが真っすぐになってしまった状態がストレートネックです。

ストレートネックになると首の骨のスキマを通る神経血管が圧迫されてお身体に実に多様な症状が出てきます。

・首肩コリや頭痛、腕のしびれ

・視力や聴力の低下、耳鳴りなど

・慢性的な全身の倦怠感

・高血圧や低血圧など血圧異常

・猫背や反り腰などの不良姿勢

・集中力や身体能力の低下

・ネガティブ思考や鬱症状　

【頭痛が軽減する】

緊張性頭痛・偏頭痛をお持ちの8割程度の方が解消したり日常で気にならないレベルになります。整体で頭痛がなおるイメージをお持ちでない方は多いですが、肩こりよりも頭痛の方が早くなおる傾向があります。5年も頭痛外来に通っていたのに早く整体受けておけば良かったと言われたことがあります。なおりにくい天気頭痛も薬を飲まなくていい程度には和らげることができます。

【だるさ倦怠感が減る】

長時間寝ても疲れが取れずいつもだるさ倦怠感があるという方は首と頭の境目がコリで詰まっていてこれが取れると身体がスッと楽になります。また寝つきが良くなるので、夜中に必ずトイレに二回は起きるという方が久しぶりに朝までたっぷり寝れてスッキリしたとおっしゃられました。

【身体能力の向上】

首を通る神経が回復してくると身体能力があがることがあります。お子様が部活で野球をやっているが握力が極端に低く、矯正後に握力が２倍まで上がって喜ばれた親御様もいらっしゃいました。勉強についても正しく座る癖がついて集中力があがったそうです。スポーツや筋トレをしているけどイマイチ成果が出ないという方は神経にトラブルがあるかもしれません。リペアでは握力検査を取り入れて神経の回復度合いをみています。

【心への影響】

うつ病の方は首が極端に前に出てストレートネックや猫背になっている傾向があります。うつ病はセロトニンという脳内物質が出なくなる病気ですが、矯正で脳への血流がよくなったためか改善されて性格がすっかり明るく変わってしまったケースがありました。私は産業カウンセラーの資格を持っており前職でうつ対策もやっていましたが基本的な原因はストレス（特に人間関係や仕事のプレッシャーなど）ですがなおりにくい原因は姿勢にあると思っています。

もちろん矯正を行えばなんでもなおるというわけではないので上記は過去にあった成功例です。長年整体をやっていると、え？そんなところが良くなるの？と施術者側が驚かされることが多くあります。

ストレートネックはお身体全身、心の健康、場合によっては生活にまで影響を与えるもので、たかが首肩の痛みと思わずに早期に改善をされることをおすすめいたします。予想外の不調もついでに改善されるかもしれません。

20代女性。施術17回。初回費用+64,000円（回数券×２）。猫背と首肩の張り（10段階中2～6の不快感）でご来院。骨盤後傾型の反り腰姿勢。ストレートネックが改善し首肩の張りと頭痛が軽減、17回目の施術前で握力が右28.5キロ⇒30.5キロ、左22.5キロ⇒30キロに回復。なで巻き肩が改善したことでリュックが背負いやすくなったようです。※握力はストレートネック及び神経系の回復度合いを見るために計っています

お金をかけずに自力でストレートネックをなおす方法はある？

姿勢矯正専門の整体院リペア院長の板橋です。

カウンセリングの中で「ストレートネックは自力でなおせますか？」という質問をお客様からよく頂きます。また当院のサイトにインターネット検索でたどり着く方も「ストレートネック　なおし方」といった語句の方が多いようです。お金がかからずに自分でなおせるならそれに越したことはないですから当然です。この質問について10年間姿勢矯正専門でストレートネック矯正を行って来た者としてお答えしていこうかと思います。

多少の改善ということであれば首の前の胸鎖乳突筋を丁寧にほぐして伸ばしていけば頭が後ろに下がって首肩を楽にすることはできると思います。ただ効果としては一時的で重度のストレートネックの方は2日くらいで戻るでのはないでしょうか。

ブログ：首の痛みの原因は〇〇〇筋、姿勢がよくなる呼吸法

私もコロナ禍にお客様とお顔が近くならないようにずっと右下を向いて施術をしていたら重度ストレートネックになってしまったことがあり、自力でなおしましたが安定するまで約三か月かかりました。ですので、答えとしては「自分でなおせないこともないのですが整体師でもかなり難しい」となります。

正直整体に通わせるための方便のように聞こえますが、実際多くのお客様がまずは自力でなおしてみようとインターネットや動画サイトで見たストレッチ法や、ヨガ、運動療法など半年くらい試行錯誤してそれでもなおらなかったとご来院されて上記の質問をされるわけです。

これはやり方が悪いというよりはインターネットの情報が「これをやればストレートネックはなおる」のように誇張気味に書いてあることもいけないかなと思います。当院のブログにも肩こりや不良姿勢を自力で軽減させるヒントになればといった意味でいくつか記事を書いていますが、実際のストレートネック矯正の工程をまとめると膨大な量になるし専門的な内容になってしまうので一般の方は読んでもその通りにはできないと思われます。

なぜストレートネックをなおすのは難しいのか

一口にストレートネックと言ってもタイプがあって、軽度から重度まであります。また首以外が原因になっている場合は首を必死に揉んでストレッチしてもなおることはありません。ほとんどの方が首だけでなく複合的な問題をかかえていらっしゃって、そちらも同時に改善をはかる必要があります。

ストレートネックのいくつかの要因

①頭蓋骨のコリ・眼精疲労

②肩関節や股関節が正常に動かない、硬い

③骨盤が前傾または後傾している

④肩甲骨が固まって背骨が歪んでいる

⑤脂肪肝、胃下垂、内臓の疲労など

他にも座る時に脚を組んだり、スマホを見る時に真下を見たりといった日常の癖も原因となることが多いです。

私が自分をなおすにあたってもまずは全身の写真を撮り、首以外にも要因があるかを検査してそれぞれをなおしていきました。特に肩甲骨などはなかなか手指が届かないため腕が何度も攣りながら剥がしましたがこれは時間がかかりました。首を牽引するのも同様です。こんな時に他に施術スタッフがいればと悔やみました。

また成人の方に多いのが内蔵下垂で胃と供に内臓全体が骨盤方向に落ちてしまっているケースです。下っ腹が出てきた、ご飯を食べるとへそのあたりがぽっこり膨らむ、前屈ができないなどは内臓下垂と疑った方がいいかもしれません。この下垂が原因でお腹が縮んでストレートネックを引き起こしていることがあります。内臓の癒着をはがして位置を上げる工程が必要で知識が無いとほぼ不可能ではないでしょうか。

あなたの首のタイプはどれだと思いますか？

下の図は首の状態をざっくりタイプ分けしたものですが、当院では大きく３つに分けて考えています。ご自身はどのタイプだと思いますか？

①正常タイプ

頸椎はキレイな前反り（前弯）をしていて耳と肩の中央が揃っており、姿勢もキレイです。

②まっすぐ、または逆反りタイプ

頸椎の前反りが無くなりまっすぐになっているか、後ろ方向に逆反りしているケースも見受けられます。立ち姿勢はやや首が耳より前に出る程度ですが座ると猫背が目立ちます。

主な原因としてはデスクワークや車の運転などで正面を向いたまま顔を前に突き出している時間が長いことなどが考えられます。目が疲れてくるとモニターに顔が近付いてしまう人はこのタイプに注意です。

③前後ズレタイプ

首の骨【椎体】が一部前方にズレてしまい頭の重心が極端に前方に寄ります。前に突き出た頭を支えるために首の根元は後ろに出っ張ります。立っても座っても大きく首が前に出ているのが目立ちます。

原因としてはスマホを見る時に真下を向く癖があったり、ＰＣ作業などをする際に長時間下方向を向いている時間が長いと頭の重さでズレが起こると考えています。重度ストレートネックはこのタイプが多いです。

なおすためにリペアで行っている施術（の一部）

①骨盤の調整・・・骨盤が前傾すると背骨のS字がきつくなり首の湾曲も同様にきつくなります。骨盤が後傾すると重心バランスをとるために頭が前に出てストレートネックが再発します。骨盤の角度は股関節との関係で決まることが多いため股関節の引きはがしと仙腸関節の調整を行います。

②巻肩の調整・・・胸側の筋肉が萎縮を起こしていると肩が前にはいって巻肩をおこします。胸の筋肉は頭を前に出す首の胸鎖乳突筋に強く影響を与えるため頭は前に出ます。肩関節の癒着を剥がし巻肩を調整し胸を張れるようにすることで首の後ろの出っ張りも減り頭は後ろに下がります。

③肩甲骨の調整・・・肩甲骨がはがれなくなって固まると背中の丸みの原因になります。主に肝臓が悪い方は右側、膵臓が悪い方は左側がかたく、首背中や肩甲骨内側に痛みが出ることがあります。肩甲骨をはがすと背中の丸みが取れて首も楽になります。

④肋骨の調整・・・主に背中の下後鋸筋、腸肋筋あたりが肋骨を下方向にひっぱりなで肩を起こします。なで肩になると首の土台である肩甲骨の幅が狭くなりこれも頭が前に出る原因となります。

⑤頭蓋骨調整・・・主に眼精疲労により後頭部の筋肉が萎縮し、頚椎上部のスキマを狭くしています。また側頭筋はあごと頭のスキマを狭くし顔が左右に傾く原因になっています。これらを調整すると首の動きは各段によくなり肩こりの解消にもつながります。

⑥内臓調整・・・あまり知られていませんが臓器は疲れてくると周りの筋肉を緊張させる性質があります。肝臓が疲れると肩甲骨内側や頚椎の３番が引っ張られ、腎臓は頚椎２番に影響が出たりします。糖尿病の方は膵臓肝臓が横隔膜を押し下げるため極度に首が前に出るようになります。内臓の癒着をはがし、反射反応を利用して内臓が活性化するようにしています。